何年ぶりかな「日向倉」
最初に行ったのがY画伯、M川氏等とご一緒した数年前、
それから2回ほど登っているが、いずれもシルバーラインが開通して
すぐの4月上旬であり、スノーシューが必要なほどの状況だったけれども
今回は行動中のすべてに於いてアイゼンもピッケルもスノーシューも不要で
愛用のスパイク長靴のみですました。
前日に関東から来たN島氏と銀山平の湖山荘に宿泊して
ゆっくりと朝食を頂いてからの出発だったので雪の状態が心配されたが
一応ピッケルだけは持参することにして、スノーシューもザックに括り付け
気温が高い予報だったから薄着で歩き始めた。
トンネル出口には乗用車が2台、かなり前に先行しているようで
アイゼンとツボ足のトレースが確認できた。
最初の急斜面でカモシカと遭遇したが、いつもの例でしばしお互いを見つめあい
彼が尾根を越えて隣の沢に去ってゆく。
最初の20分はやはり厳しい歩行になるが呼吸が定まると調子が出てきたようだ
45分を少し出た時間で尾根に到着、N島氏を待つ。
急登を終えた尾根から見る日向倉方面
前夜に隣のテーブルで迷っていた2人組を誘ったから
荒沢と駒ケ岳の姿が気になったが、この天気と透明度であれば良しとしよう。
ここからは何度かのアップダウンを繰り返して「日向倉」直下のやせ尾根に至る。
まだまだ豊富な雪を抱く駒ケ岳
例年、直下の急斜面はいち早く融雪が進んでブッシュが出始めるのだが
今年はなんとかセーフで、やや雪庇が崩れかけたリッジを慎重に渡り、
最後はやや広い急斜面を一気に駆け上って山頂に到着。
尾瀬の燧岳の双耳峰が近くに見えたり、平ケ岳や会津駒の広くてたおやかな山容が
手の届くような距離に見えるのが見事である。
バナナを食べながらN島氏の到着を待つ間に干した汗を吸ったタオルが乾いたほどだから
乾燥した空気が流れ込んでいるのだろう。
恒例の珈琲を渡して飲んでから早々に下山に取り掛かる。
午後からは福島県の温泉旅に出かける予定なのでなるべく早めの行動が好ましい。
結局は予定していた5時間を30分ほど早めて歩行を終えたが
最後は急斜面の雪面を駆け下りていた。
まあ、Y画伯等と一緒に残雪の山を登ると下山は皆でガンガン駆け下りるから
自分自身はそれほど過激な行動だと思っていないのだが・・・・
湖山荘に一度戻って、露天風呂で汗を流して美味い蕎麦を食べ
魚沼の里に戻ってから関越・磐越道を辿って「岳温泉」に向かった。