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2009年02月 アーカイブ

2009年02月06日

杉の大木・倒す

春分の翌日、前日同様に晴れ上がった朝に
以前から懸案になっていた杉の大木を切り倒すことになった。
道路脇、NTTの電話線が真横、それに杉は道路がわに傾いている。
正当法でゆけばクレーンで真上から確保しておいて切るのが
ベストであろうが重機で田圃側にひっぱておいて倒す方法をとった。

秋口からその近くを何度も通っていたがその幹の太さと高さには
圧倒されて恐れをなしていたのが正直な気持ちである。
はたして2段組のハシゴでも最初の枝に届かず、重機のショベルを
利用してなんとかロープを掛けたが、最初のチャレンジでロープは切れた。

今度はワイヤーロープを使ったが細いワイヤーも切れた、恐るべし。
再度太いワイヤーを使い重機で引っ張りながら矢を3本ほど打つが
ミシミシと音がするも倒れる気配無し、最後はチェーンソーで芯近くまで
切れ込みを入れてようやくメリメリと轟音を出して倒れた。

電話線を切った場合の賠償金や道路がわに倒れた場合のリスクを
頭に浮かべながらの作業で冷や汗が出っ放しであった。
結果オーライであったわけだが、基本は太い木ほど「芯」を切ることが
不可避であることをその夜にプロのご指摘があった。

手ごわい木こり作業であった、フー。

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倒す前の杉大木全容

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倒した大木

2009年02月08日

初滑り

あまりの小雪にやや焦りを感じて
晴れあがった土曜日に須原スキー場へ出かけた。
このまま融雪が続くと2月いっぱいでゲレンデから雪が無くなる?
そんな恐れがあったし、山歩きとは違った筋力を使うのもいいかなと思ったりして・・・・

今回はカービングのみで望んだゲレンデであったが
まだ従来のスキー回転術のクセが出てしまい
ウェーデルン(今はショートターンというらしい)の時に左右のトップが重なる事がある。
なにしろ板の長さが150cmほどだからクルクルと回りすぎるし
まるで4月頃のように腐った雪をけちらすほどのパワーがなくなった。

7割ほどがスノボの若者達で子連れファミリーや中高年は一般スキーヤーといった
風景がどこのスキー場でも見受けられるシーンだが須原でもそのようだ。
上村愛のおかげでモーグルをやる若者も多少多くなったが
コブのバーンを滑る人影はまばらである。

小さなザックを背負ってゲレンデの片隅をシールを付けて登っている
中年のおじさんに心の中で激励したり、
たまたまクワットをご一緒した妙齢のご婦人と談笑したりして
ひさしぶりのスキー場を楽しんだ。
午後券を購入したが2時間半で充分満足して柔らかい陽射しを浴びながら
ゲレンデからコースを外れて休耕田のなかをロッジまで滑り降りた。

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クワッドリフトからゲレンデ

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ゲレンデから見えた守門岳

2009年02月09日

冬の珍味

「山クジラ」(猪:イノシシ」)

東京に住んでいるときに両国の「ももんじ屋」には冬になるとイノシシが
店の前にぶら下がっていたのを覚えている。
実際に食べたのは群馬の山を登ったときに泊まった宿で食べたのが先か
丹沢の「いの豚牧場」で育ったものをやはり山の帰りに食べたのが先かは
記憶が不鮮明であったが、今回は脂が1cmも付いた塊を食べさせてもらった。
群馬からの到来物で翁の講釈付きで味噌仕立ての「シシ鍋」である。
シメジ、白菜、焼き豆腐、ネギなどもたっぷり入った濃厚な味であった。

昨年は長岡の街中に「イノシシ」が迷いこんでだいぶ暴れて駆除されたが
ついに「イノシシ」も三国峠を越えたようで、魚沼の里の畑を荒らすようになるのだろうか、
群馬の山里では畑の周りに高圧電流を流した電線を張って防御しているが
駆除と繁殖の落差が大きくてどんどん増えているらしい。
所謂、動物愛護団体などが障壁になって害獣駆除のスピードが追いつかず
尾瀬や日光、丹沢などの鹿害は半端なものではなくもはや環境庁の手には負えない。
鹿も猪もそれなりに美味いのだから計画的に駆除して流通させればいいのに・・・・

「げんぎょ:げんげ」と「ニギス」
どちらも日本海は富山県境の「能生」から取り寄せた干物で
冬の日本海ならではの珍味なのだが昔から下魚の部類になっていて
最近は好事家が漁師から分けてもらっていたのが火付けになって
土産物やネット販売もやるようになってきた。
「げんぎょ」は「幻魚」とも書いて糸魚川の鮮魚店の店先に干してあったのを
一度だけ買って食べたのだが、あの頃は日本酒もあまり飲まなかったし
「干物」で一杯などといった粋な飲み方をしらない若造だった。

さて今回は「干物おたく」の紹介でお取寄せとあいなったが
いずれも長さが15cmほどでやや大きめの「ワカサギ」を想像していただきたい。
「げんぎょ」は「黒げんぎょ」なのでやや黒ずんだいかにも不味そうな形状だが
味は絶品で日本酒の熱燗に実にマッチする。
「ニギス」は白身の肉がもちもちしてユズ汁を振りかけて頂いたらこれも絶品!!
当分は楽しめそうである。

2009年02月11日

晴れ間を見つけて・・・

あまりの雪不足に里山の様子が心配で
ガスが取れたと同時に里山に向かったらすでに数台の車があり
用意をしていたら同じ町内のM夫妻がやってきた。
いつもお二人でウォーキングをなさっているのだが最近は山歩きにも
積極的に取り組まれたようで仲間が増えることは喜ばしい。

今回はスパイク長靴を履いてきたのが正解で
雨と好天で硬くなった雪にはツボ足で登った足跡が明確に残されていることも
手助けとなって力強いグリップをもって歩けた。
最初の急登まえにTシャツ1枚になっても額からは
ポタポタと汗が流れ落ちる。

夏道と変らぬタイムで頂上に着いたのだが、
いかに歩き易い雪だったということである。
今の時期に残雪期の雪質に出会うことがややうらめしいが
全てが(暖冬小雪=地球温暖化)という一言ですませられる事なのだろうか?

休憩舎では先行のご夫妻と単独のご婦人が寛いでおらて、
小生の到着からやや遅れてM夫妻が到着、
それからしばらくして先行していたご夫妻の知人が遅いスタートで登ってきたが
全員がなんらかの人間関係で繋がっていたことに驚く。
いずれも「大力山」:里山を愛する人たちであることに変りがないわけで
しばしの談笑と記念写真を撮ってからはお昼の時間に間に合うように
駆けるように降り下った。

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ややガスがかかっている八海山遠望

2009年02月13日

朝食メニュー

今朝はなにげなく朝食を食べながらその食材に関して
いかに大豆が多く使われているかを実感した。
そのメニュー

ご飯・・・・・・・もちろん魚沼コシ(B翁が作った旧来型でBL米でない)
味噌汁・・・・・豆腐、ワカメ
納豆・・・・・・・大力納豆の「小出っこ」(地場の大粒大豆使用)
煮物・・・・・・・ガンモドキとヒラタケの甘辛煮
茶碗蒸・・・・・干しシイタケ、地元で採れたギンナン、自家製梅干
お浸し・・・・・・黒豆モヤシ、カイワレ大根
漬物・・・・・・・自家製タクアン、赤蕪酢漬け

じつに野菜中心のヘルシーな食事なわけだが
若い時に読んだ「辺境の食卓」(大田愛人)に比べればまだまだの気がする。、

昨日は暖冬で酸味が出た「野沢菜」を素材に小生が「にいな」と「ジャコ炒め」を作り
家人は旅から土産に買ってきた「ヒジキ」を人参、油揚げと炊き上げる。
この冬2回目の「どぶろく」を仕込み、いよいよ本格的な春を迎える準備は整った。

2009年02月14日

一本杉訪問

翌日から悪天候が続く天気予報なので
雪が溶けてしまう前に一度は登っておかねばと
今シーズン最初の「雪の一本杉」を訪問した。
かなりの人たちが登っているらしくトレースは明瞭で
雪も締まっていたがところどころに穴が空いている。
例年ならば雪が深くて大変な時期なのだが様子はまるで4月、
コブシの花芽が大きく膨らんでいた。

同行した家人は今シーズン最初の雪上歩きで調子が上がらないが
小生はスパイク長靴のおかげか朝の散歩感覚で頂上へ着いた。
あまりの雪の状態が悪いために下降も同じコースを辿ることにして
うす曇りの魚沼市街地を眺めながら里山詣でを終えた。

20090213_kobusi.JPG
花芽が膨らんだコブシ

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夏道が出始めた一本杉山頂直下

2009年02月17日

やはり雪国には雪が・・・

冬季国体が開催される苗場、南魚沼市、十日町市にもようやく降雪があった。
「雪祭り」用にトラックで雪を運ぶシーンがニュースになるのは寂しいし
同じ様にクロカンコースに雪を運び込むことになった大会関係者はハラハラしたことであろう。
「天地人」と組合わせてPRしているようだが成果はどうなることか・・・・。

夏季の国体もそうであるがそろそろ各県の持ち回り開催方式は見直したほうが良いと思う。
戦後の国民体力向上政策としての役目は終わって(本当にそれが目的だったかどうか?)
現在の疲弊した地方財政では国体開催に対応するには大変だと思う。

なぜか開催県が総合優勝するのは「渡り・・・」がいるからとか云われているし
開催年度に合せて学生を優待入学させたり・・・。
昔のように必ずしも観光客の集客には繋がらなくなったし(国民の価値観が変った)
大会関係者のみが宿泊するだけでは落ちるお金の期待値だけが大きくて
準備や其の他の持ち出しが多いような気がする。

特に冬季大会は暖冬傾向の今後を見据えて固定的な会場を検討すべきだろう。
毎日、雪不足のコース整備ニュースを見ているとそんなことを感じた。

2009年02月20日

雨水に思う

二十四節気の「雨水」はまさかの大雪で
久しぶりに20cmを越える降雪があったが今日は再び雨。
冬季国体の最終日に雨とはやや悲しいものがあるが
なんとか雪不足を乗り切って関係各位はほっとしているだろう。

予想どおり総合優勝は新潟県だったが全国紙の新聞やTVは
ほとんどそれを報道しておらず「リョウ君の米国ツアー」や「Wベースボール」、
「米国野球」が紙面を飾っている。
そんなもんなのですね、マスコミの姿勢は・・・。

久しぶりの降雪に除雪委託業者ははりきっていて午前4時には
轟音をたてて道路の除雪を行っていた。
30年ぶりの小雪だというが今後の雪国のむかう方向はどうなるのか?
土建会社の冬場における業務も見直しせねばならないだろうし
雪の量に左右されるスキー場経営及び依存する関係業界も大変だ。

3月になると「ひな祭り」の行事が華々しく行われるが
3・5の「啓蟄」が24節気なのに「ひな祭り」のほうが季節感として
メジャーなのはやはり大衆化された故か・・・・。

2009年02月21日

大雪の休日は・・・

月に2冊の月刊小説誌を読み切るペースが遅れてきた。
若い時はこれに図書館から2週間に2、3冊のハードカバーを
読む事が出来たのだから不思議である。
たぶん電車通勤という貴重な時間帯があったのも理由だし
多少は暗い照明環境でも平気に読めたこともあったのだろう。
小生の老眼はわりと早く始まって不惑の歳を迎えた頃から眼鏡を使用しないと
暗い場所では新聞を読めない状況になった。
今ではパソコン用と読書用の2種類を使い分けている。

最近は就寝時と昼食後に読むだけなので平均1日2時間の読書時間なわけで
2冊の月刊誌と週に1冊の週刊誌を読み切ることに苦心している。
それでも悪天候の休日には2、3時間を加えることができるが
太陽が顔を出すとソワソワして表に出たくなる。

さて毎回、直木賞と芥川賞は機会があれば読むようにしているが
「オール読物」で連載していたものが受賞したことが何度かあって
今回も天童荒太氏の「悼む人」が直木賞を受賞したがエピローグが
予想していたほどではなく、やや不満な作品だと記憶している。

概して多くの日本の作家の小説に対して小生はエピローグにやや不満がある、
対して外国の作品には余韻を残し、読者にいろんな想像をさせる終わり方をして
心憎いばかりのテクニックを使っている、特に昔のハードボイルドものは良かった。

さて次回は作家別の感想でも・・・。

作家別

山本一力
 オール読物「蒼龍」で新人賞、「あかね空」で直木賞を取った頃はまだ良かったが
 その後は対談・エッセイと多忙らしくてその後に書いたもんはなにやら皆同じような内容で
 鼻についてしまった。(渡世人、股旅者、江戸の職人者など・・・)
 結局は多作すぎて各誌に連載しているものは各話とも短くて興味が薄れた。

林真理子
 この人は圧倒的に女性ファンが多い、作家というよりも文化人としての
 立ち位置を意識しているのかもしれない。
 小説よりもエッセイが目立って有名人とお友達であることを自慢しプチ・セレブであることを
 書きすぎて小説を読んでもそんな事が鼻についてあまち食指がわかない。

奥田英朗
 「空中ブランコ」でようやく直木賞を取ったが、それ以前からコミカルで
 なかなかウィットに富んだ小説を書いてきた。
 安心して読める大衆小説家である。
 (特に「精神科医」である主人公に持ち込まれる事案への対応が面白い)
杉本章子
 最近特に多くなった時代小説(江戸時代)を書いている女流小説家の代表、
 「信太郎」という大店の息子を主人公にしたシリーズを愛読した。
 女性から見た商人の世界と人情話に頭を垂れる。

平岩弓枝
 大御所であり、「御宿かわせみ」で有名になった重鎮。
 多くの作品を手がけているし脚本家としても著名になった。
 今でも「続・御宿かわせみ」を「オール読物」に連載していて安心して読める。

海堂 尊
 現役の医師でありながら小説家でも有る。
 「チーム・バチスタ・・・」はあまりにも有名だが「オール読物」に 「ひかりの剣」を連載、
 なかなか硬派的な内容でありながらもついつい引き込まれてしまった。

赤川次郎
 一時は作家の高額納税者として上位にランクアップされるだけあって
 多作の作家であって、どれを読んでも同じようなストーリーで飽きてしまう。
 まるで
熊谷達也
石田衣良
伊集院静
京極夏彦
津本陽

荒崎一海
江上剛
花村萬月
ヒキタクニオ
鳥羽亮
澤田ふじ子
佐藤雅美
高橋克彦
イッセイ尾形

2009年02月23日

吹雪・翌日晴れ、そして里山

数日続いた降雪のあとで雨が降り、気圧配置が冬型になったら吹雪が吹き荒れた。
さほどの積雪にはならなかったがスキー場のリフトが止まるほどの強風、
おかげで佐渡ケ島からのお取寄せ予定の「アンコウ」が航路欠航でキャンセル、
急遽、前回「幻魚」を仕入れた鮮魚店に電話して市場での「セリ」にギリギリセーフで
5k弱を届けてもらうことにした。
今シーズン2回目の「アンコウ吊るし切り」で今回は指導のみ、
包丁を握るのは歯科医であるからスジはよく短時間で解体された。
(悪天候で1週間の休漁後の網打ちだったが海底も餌が無かったのかアンコウの胃袋は空っぽ)

さて天気予報は急激な回復を予測していたので早朝に小屋を出て自宅に戻って
朝食後に里山に向かった。
どれくらいのラッセルになるかと心配であったが先行者がいて
しっかりとしたラッセル跡が付いていて一安心。
最後までこの状態だとずいぶん楽だなと思っていたら
神社を超えた高圧線の鉄塔で先行していた群馬からの2名に追いつく。
そこからトップを交代して最初の急登下まで歩くが、思ったよりも沈まずに疲労は感じない。
その頃には後続の柏崎から来た単独行者も合流して交代でラッセルする。

2つ目の急登は再び小生が担当してグイグイと体を持ち上げる、
昨夜のアルコールがどんどんと抜けてゆくのを感じた。
急登後の最後の斜面は群馬から来た人たちに譲り
いつもどおり休憩舎の屋根が見える頃には汗がしたたり落ちていた。

水を一杯飲んで休んだのち大休止する3名の人たちを残して下降を開始、
途中で単独行の男性1名と同じ町内のM夫妻、登山口付近では単独の女性とすれ違う。
これだけ良い天気だとこの里山にも訪問者が多い。
これで当分は里山にも来れないから充分に雪上歩きを満喫した。
数日前に降った雪とその後の横殴り雨には「黄砂」がたっぷりと含まれていて
自宅の窓ガラスにはその痕跡が、雪の層には薄茶けた跡が残っていた。
いよいよ冬のピークは過ぎたのか・・・・。

20090222_dairiki1.JPG
「大力山」山頂直下のゆるい斜面

20090222_dairiki2.JPG
八海山方面の展望

2009年02月26日

小説家の事など

めっきり読書スピードが落ちてしまった昨今であるが
「オール読物」「問題小説」を10年以上読みつづけていて感じたのは
時代小説を書く女流作家が増えたことであろう。
また池波正太郎に代表されるような「捕物シリーズ」も増えてきたし
藤沢周平ように下級武士の悲哀を書く作家もいて実に頼もしい。
現代物は鋭く経済界を抉る社会物やほのぼのとした
人情物もあって多くの作家が棲み分けしている。

<<<<< さて以下には小生の感じた作家別の評論を記述した >>>>>>>

奥田英朗
 「空中ブランコ」でようやく直木賞を取ったが、それ以前からコミカルで
 なかなかウィットに富んだ小説を書いてきた。
 安心して楽しく読める大衆小説家である。
 (特に「精神科医」である主人公に持ち込まれる事案への対応が面白い)

杉本章子
 最近特に多くなった時代小説(江戸時代)を書いている女流小説家の代表、
 「信太郎」という大店の息子を主人公にしたシリーズを愛読した。
 女性から見た商人の世界と人情話に頭を垂れる。

平岩弓枝
 大御所であり、「御宿かわせみ」で有名になった重鎮。
 多くの作品を手がけているし脚本家としても著名になった。
 今でも「続・御宿かわせみ」を「オール読物」に連載していて安定感は抜群。

海堂 尊
 現役の医師でありながら小説家でも有る。
 「チーム・バチスタ・・・」はあまりにも有名だが「オール読物」に「ひかりの剣」を連載、
 なかなか硬派的な内容でありながらも軟派な部分もありついつい引き込まれてしまった。

赤川次郎
 一時は作家の高額納税者として上位にランクアップされるだけあって
 多作の作家であって、どれを読んでも同じようなストーリーで飽きてしまう。
 
熊谷達也
 衝撃の作品との出会いは「邂逅の森」(直木賞受賞)であったが、
 エピローグである怨念の熊とマタギの対決が非現実的である。
 秋田や山形のマタギに長い間密着取材して書き上げたのに最後の終わり方が少し残念。
 最近は自身が教師をやっていた経験から現代物を書いているが
 やはりこの作者には大自然をテーマにした ものが似合う気がする。

石田衣良
 「池袋ウェスト・ゲートパーク」で直木賞候補になったのちにみごと「4TEEN フォーティーン」で受賞。
 相変わらず「オール読物」に「池袋ウェスト・ゲートパーク」を書き続けているが
 毎回、現代の歪んだ世相を彼独特のタッチで書いており若い作家のなかでも好感がもてる。

伊集院静
 亡き「夏目雅子」の夫として、また「伊集院歩」の名前で作詞家としての才能も、
 「うけ月」で直木賞を受賞後もしみじみとした心情を書き上げて短編を発表している。
 特に老人と少年の間に生まれた人間愛や老職人とその弟子との師弟愛を書かせたら超一流。

京極夏彦
 和服に黒い皮の手袋(指先が無い)の写真がいかにも「妖怪研究家」ぽい。
 「百鬼夜行シリーズ」や直木賞を取った「後巷説百物語」は読んでいてもぞくぞくするほど。
 所謂「遠野物語」よりも現代風に脚色した怖さがいい。
 
津本陽
 剣豪小説家で多くの歴史上の剣豪のことを自身の歴史観で書いているが
 「オール読物」に連載した「獅子の系譜」は面白く読んだ。
 
荒崎一海
 江戸時代の剣豪物を多く書き、特に「闇を斬る」シリーズが代表作。
 「問題小説」で連載している「一膳飯屋・夕月」では武士から飯屋に転じた
 主人公の作る料理のレシピが詳細に紹介されており楽しい。

澤田ふじ子
 足引き寺閻魔帳シリーズでは元武士である「住職」と「らう屋」(キセル修理屋)、「同心」などが
 世の中の小悪人を間引きしてゆく所謂、依頼人のない「仕置き人」ような物語であり
 寺で飼われている犬の活躍が大きく物なかに描かれていて犬好きには堪えられないかも・・・。

佐藤雅美
 八州廻り桑山十兵衛シリーズ をずっと「オール読物」に連載しており
 関八州を旅しながらトラブル解決してゆく内容や当時の地方の農民、商人の
 生活模様を物語りのなかに点描するのが独特である。

高橋克彦
 だましゑ歌麿 おこう紅絵暦 春朗合わせ鏡 広重・北斎・写楽殺人事件など
 自身が「浮世絵研究家」であるからか浮世絵師が主人公の作品が多く
 読んでいてその版画絵が思い浮かぶような描写がいい。
 
イッセー尾形
 舞台での一人芝居の名手であると同時にギターを弾いたり多芸でもある。
 彼の書く作品もその多くは「問題小説」などで発表されていて面白く読める。

乙川優三郎
 2002年「生きる」で直木賞を受賞、それ以前から時代小説を書き
 なぜか泣かせる、しみじみとした作品が多い。

松井今朝子
 「吉原手引草」で直木賞を取ったのは記憶に新しいが
 歌舞伎に関る仕事が長くその為か実に江戸時代の花魁ものに造詣が深い。
 時代考証も含めて小説を読みながらそのシーンが目に浮かぶような描写がいい。

山本一力
 オール読物「蒼龍」で新人賞、「あかね空」で直木賞を取った頃はまだ良かったが
 その後は対談・エッセイと多忙らしくてその後に書いた作品はなにやら皆同じような内容で
 鼻についてしまった。
 結局は多作すぎて各誌に連載しているものは各話とも短くて
 同じような雰囲気で興味が薄れた。

林真理子
 この人は圧倒的に女性ファンが多い、作家というよりも文化人としての
 立ち位置を意識しているのかもしれない。
 小説よりもエッセイが目立って有名人とお友達であることを自慢したり
 プチ・セレブであることを文章の裏側に匂わせるように感じるの小生のみか?
 小説を読んでいてもそんな事が鼻について新たな本を手にする事はない。

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