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2007年04月 アーカイブ

2007年04月01日

出張樵夫

前回同様、峠を越えて群馬・高山村まで立ち木を伐採に行く。
残りの10本ほどと枝おろしの作業が残っていた。
すでに木々は水の吸い上げを始めていてチェーンソーの刃をあてると
チョロチョロと切り口から樹液が流れ出す。
大木は倒す方向にV字形の切込みを入れた後に
反対方向からその太さ、枝の張り具合に応じた深さの切り込みを入れる。
やがてギギーと木々が断末魔の泣き声を揚げ始めるとプラスチックでできた
クサビをその切れ込みに差し込んでアックスの頭で叩き込む、
その断末魔は悲鳴に変り大木は枝を震わせながら地面に倒れこんだ。

75歳の古老から伝授された伐採の規則を守りながら
300坪ほどある斜面の立ち木を全て倒し終わると疲労感も頂点だ。
これからがけっこう大変な作業である枝おろしが待っているわけで
すでに作業開始から3時間が過ぎている。
ペットボトルの水もすでに飲み干してしまったし
重ね着したシャツは2枚はすっかり汗に濡れてしまった。

仲介者であるレストランで珈琲をご馳走になったあと
山の麓にある小さな日帰り温泉施設で汗を流してから三国峠を越える。
苗場スキー場のゲレンデも黒い土が出始めていて春の訪れを感じる。
三叉に近づくと山々の間に神楽から苗場山に連なる稜線が見えた。
懐かしい苗場山への山旅、あの時は赤湯への下りにキノコを
沢山採ったことがあったななどと、思い出しながら
風呂上りの筋肉痛と快い疲労感と戦いつつ、ひたすらに魚沼の里へ急ぐ民であった。

2007年04月07日

久しぶりの里山

2日続いた放射冷却の朝、霜が薄っすらとおりているが
太陽が顔を出し始めるとすぐに溶けてしまう。
6:00に新聞を取りにいって外気に触れるがもう春の冷たさだ。

多分、3、4週間ぶりの里山もうでである。
週末の度に天候不良や旅や所用でザックを背負っていないから
麓から歩き始めたら体が重く感じた。
丁度、中間点で長袖のシャツを脱いで半袖Tシャツ一枚になるが
汗は順調に流れ出てくるほどの気温だ。

途中からはまだ所々に雪が残っていて歩きつらい、
ともすると片足がスッポリと残雪を踏み抜いてしまう。
潅木の枝の上に積もった雪は下が完全に溶けてしまっていて
今ごろの時期に歩くのはすこぶる危ない。
まあ、沢の上ではないし、稜線でもないからせいぜい不快なだけ。
それでも跳ねた枝で股間を攻撃されたらかなり痛い思いをする。

頂上の小屋は完全に姿を見せていて、幾つかのベンチも顔を出していた。
風の無い穏やかな春の山である。
珈琲を沸かしてしばらくのんびりするが半袖でも寒くはないほどの
太陽の暖かな光だ、昨日は新潟市の桜開花宣言が出たから
これからは内陸に向かって桜の開花前線が足早にくるだろう。

一面に咲き誇った「マンサク」がまるで新芽のような
やわらかい薄緑色にみえた。


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雪が消えた頂上から八海山を望む

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日当たりの良い尾根に咲いたイワウチワ

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花芽が出始めたショウジョウバカマ

2007年04月09日

連続登山

貴重な晴れ空が続くようなので前日から用意をして
太陽が顔を出してから「権現堂山」へむかった。
例年ならばまだ駐車場まで除雪も完了していない時期なのに
今年は駐車場どころか、尾根筋にも雪はほどんど残っていない。
それでも4合目からは雪があらわれたが例年の硬い締まった雪ではなく
かなり腐った雪で一歩進む毎に足をとられるほどの柔らかさのなか
すくなくとも数日間は誰も歩いていないような足跡を伝って森林帯を登る。

弥三郎清水までのトラバース気味を避けて直登するつもりでいたが
雪があまり無いのと雪が柔らかいのでトラバースして夏道を行く。
立ち木が倒れかかって歩きつらいのは昨日同様で、
膝あたりまで踏み抜く回数は多くなんとも歯がゆい歩行だ。
弥三郎清水はすでに顔を出してたっぷりの水量を放出している。

最後の斜面は夏道を行かずに直登する。
35度ほどの雪壁を両ストックでグイグイと体を持ち上げると
久しぶりに味わう残雪歩きの感覚が蘇り快感を覚える。

頂上の大きな岩はすでに頭を雪の上に出していて乾いていた。
時折照りつける汗ばむほどの太陽のもと珈琲とケーキを頂いて
早めに下山にとりかかる。
天候が下り坂とはいえ貴重な休日に誰も登ってこないのかなと思いながら
3合目に近づいたら2人連れの男性とすれ違った。
10:30を過ぎていたが、まあゆっくり登っても2時間のコースであるから
決して遅いスタートではないか、小生のほうが早すぎたのかな?

駐車場に着いたら頂上付近には黒い雲がかかり始めていた。
体調、筋肉ともすこぶる快調である。

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下権現堂山から守門岳方面を望む

2007年04月11日

春に三日の晴れは無し

このところ晴れの日が3日以上続いた事はない。
今朝は朝から雨が続いていたがようやく止んだようだ。
気温は肌寒く、これでは山はやはり降雪があるのだなと、
昨日の水晶岳のヘリ遭難事故のニュースで見た
北アルプス3000m級の山の新雪で再確認できた。

昨年も同じ頃に山の事故が続いた。
山スキーでの事故だったけど、最近はオフピステと称して
ボーダーやゲレンデスキーヤーが最終リフトから山のピークを目指して
新雪や急斜面を滑るのにチャレンジしているのを見かける。
少なくとも1、2時間歩いて雪の山に入るのならばそれなりの装備と
心構えを準備しないととんでもないことになる。
雪崩やコースを間違えて麓に戻れないなどと遭難は隣にあるのだ。

魚沼の民のザックにはたとえ里山であろうと、晴れていようと
雨具やGASコンロ、食料は常に入っている、少なくとも2日分の
サバイバルは可能だろう。
準備怠るなかれだ。

春の味

先日、行きつけの蕎麦屋で「一瞬の春」の味を頂いた。
それは「アサズキ」の味噌和えである。
昼間からヌル燗で一杯やりたくなるような一品だ。

フキノトウが出終わった畑の隅や庭の柿の木の下などに出る。
店でも出始めは売っているのだが、やはり自分で採ったものがいい。
走りのものは味噌をつけて食べるのが常道であるけれども
旬のものは小鉢に1cmほどの長さに切ったものを入れて
味噌、お酒、お酢などを加えてかき回して少し寝かせればOK、

さっそく、今日は裏の畑で自生している(多分、どこかから採ってきて植えた)
一握りを採ってきて調理した。
九州あたりの筍だと思うけども、少し贅沢をして買ってきた。
皮の柔らかい部分はピリ辛炒め、柔らかいところはガンモや干し大根、丸麩と炊いて
硬い部分は「筍ご飯」を作った。
これで桜でも咲いていたらいいのだが、あまりの寒さに薪ストーブに火を入れたほど。
しょうがない今夜もヌル燗で一杯やるしかない。

天気予報は見事に外れて一日中雲っていて時折落ちてくる雨
草木は芽吹いたり大きく葉を広げたり忙しいが、
ひたすらに太陽が恋しい民はテルテル坊主でも作ろうか・・・・。

2007年04月17日

天候不順

友人が須原ロッジに関東からやってきたので、
例年ならば残雪の山歩きを楽しむ予定でいたが
生憎の不安定な天候で初日は「鳴倉山」、翌日は「下権現堂山」へ登った。
「鳴倉山」はほとんど雪がなかったものの風が強くて長袖のシャツ1枚では
やや肌寒いほどの体感で、北の地では降雪があった事もうなずけた。
まあ、汗があまり出ずにすんだから快適ではあったけど・・・。

「鳴倉山」の登り口には「ショウジョウバカマ」と「カタクリ」が満開で
なによりもその花の大きさに驚いた。
日当たりの良い場所には「イワウチワ」が咲き始めたし
白いコブシの花がほころび始めている。
時折差し込む陽射しのなかで魚沼市の中心部の街並みが輝いていた。

その夜は羽越線で列車を追いかけていたもう一人の友が
伊豆大島のクサヤと九州の明太子などを土産に訪れた。
その日は民の誕生会を兼ねていたので「ドンペリ」ならぬ
「ロジャー・グラートロゼ・カバ」のピンクシャンペンでクサヤを楽しむ。

翌日、やや重い体を奮い立たせて食卓に付くも
天気は好転せずに「守門」「浅草」の残雪歩きは断念し
急遽「下権現堂山」へと目標を切り替えて出発した。
駐車場には先週同様1台も車は居ないのを
日曜日なのに不思議だねなどと話しながら歩き始める。
1週間過ぎると雪が相当に後退するので驚いてしまうが、
なんなく頂上に到達してバナナ、珈琲と楽しんだ後に
携帯で須原ロッジに居る友と連絡をとったが、なんと小屋から
頂上で手を振る2人の姿が望遠レンズを装着したカメラで確認できたとの事。

下山時の途中でパトロール中の環境指導員をやっている知り合いにバッタリと遭う。
今シーズンの守門岳の状態などの情報を聞いたりしてしばし立ち話をしていたが
「うらじろ平」にあるしゃくなげを見てきたかと聞かれた。
丁度今ごろが満開の時期との事、少しばかり残念だったがそのまま下山。

登山口で登らなかった友と待ち合わせて「中子沢温泉」で風呂に入り
いつもの小松家で蕎麦をたぐって2日間のイベントを終えた。

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鳴倉山のカタクリとショウジョウバカマ

2007年04月19日

お花見時期

ようやく魚沼にも桜がほころびはじめました。
今日は太陽も出てきたので「魚野川」ほとりまでお弁当を持って
「お花見昼食」に出かけました。
ひときわ白っぽい花を咲かせた木の下(サトサクラ)で弁当を広げました。

目の前には魚沼三山が残雪も豊かにどっしりと構え
傍らには8分咲きの桜、魚野川には水鳥が憩い
背中を強い陽の光が焦がしてやや暑いほどです。

このまま気温が上昇してくれたら一気に山菜が出始めるでしょう。
畑の隣に植えた「アケビ」と「サルナシ」の木に芽が出始めたし
アイヌネギは順調に葉を広げています。
昨日は「コゴミ畑」まで偵察に行きましたが3、4日ほど早すぎたようで
芽が出始めたばかりでした。
それでも伸びたものと天麩羅に丁度良い大きさのものを沢山採ってきて
さっそく味わいました。

この数日は九州の山や本州の山岳地帯でも降雪があったようです。
そろそろ晴れの日が続いてほしいものだと祈願している昨今でした。

2007年04月26日

長引いた風邪

先週の週明けからどこかで拾ったか、気温の変化に体が対応できなかったのか
ノド、鼻を中心とした風邪をひいてしまったらしい。
熱がないので養生せずにダラダラと日常生活をしていたら10日間も
風邪の症状を大事に維持してしまっている。

もうすぐ春の大イベントである国民的連休が到来するのに
体が元に戻らないと野山での野外活動に影響するし
なによりも一番大好きな時期であるから少し焦っている。

車で市内を走っているとむしろに広げた「ゼンマイ」が目立ち始めたし
数件の家から山菜のお土産を頂いていた。
自分では「コゴミ」だけは採取したものの、この体調では風邪をこじらせそうで
なかなか他の場所に出かけることを躊躇しているのが実情である。

それでも庭には栽培している「アイヌネギ」が食べごろに成長してきたし
数年前から増えてきた「ウド」が芽を伸ばし始めた。
ああ、山が呼んでいる・・・くやしい。

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食べごろアイヌネギと芽ぶいたウド

2007年04月30日

残雪の鬼が面山

行けそうで行けない山であった「鬼が面山」へ出かけた。
アプローチとしては実に楽なものでR252の県境に近いトンネルの手前に
登山口があるのをずいぶん前から知っていたのだが
登るきっかけがつかめずに長い年月がすぎてしまっていた。

版画家のY画伯に「R252が開いたから鬼が面へ行こう」と誘われ
地元の有志と1昨年の太郎助山へご一緒した早歩きの超人M氏が加わって
総勢6人で早朝6:00に車上の人となってガスが渦巻くなかを
六十里峠へと走った。
左手に全面スラブ状態の斜面が広がる「裸山」が現われると
残り数回のカーブを経て登山口に到着する。

狭い駐車スペースには先行者はおらず、吐く息が白いほどの冷気のなか
出発準備を整えるが地面には霜が降りているし水溜りは凍っている。
そんな中でも超人M氏は半袖のTシャツにネット地ベスト一枚で歩き始める。
10分ほどで体も温まったので小生も半袖のTシャツ1枚になってしまったが
皆はせいぜいが長袖のシャツどまりで、よほどわれ等が暑がり?

幾つかの沢を通過する度に沢を埋めた残雪のトラバースを強いられるが
ピッケルで足場を切ったり登山靴でステップを作ったりと
この時期には欠かせない作業で次第に体が温まる。
やがて尾根の直登が始まるが思ったほどの斜面でもなく、
すぐにマイクロウェーブの反射板がある鉄塔下に到着し休憩。

ここからはほとんどが残雪の上の歩行となるが
右側は切れ落ちる垂直の壁に張り出した雪庇であるし
頭を出した樹木を目安に慎重なゆるやかな雪上歩きとなる。
南岳を過ぎたあたりから昨日降った新雪の跡がしっかりとわかるほどで
その名残だろうか北からの風が強く半袖ではやや涼しい。

どうも偽ピークに惑わされて頂上の手前2つ目くらいを「頂上だ」などと
喜んでいたらまだ先があるらしく、改めて20cmほどの新雪吹きだまりを
越えながらようやく頂上、「浅草岳」の全容が眼前に広がった。
振り返ると左から毛猛山、檜岳、太郎助山が大きく迫り
遠くには左から尾瀬の燧ヶ岳、平ケ岳、荒沢、駒などが
まだまだ豊富な残雪をまとって輝いている。

長袖のシャツを着込んで早めの昼食となる。
各自湯を沸かすあたりが自前の装備を万全にする熟達者の様子である。
ビールを2本も飲む猛者や恒例の大きな鍋に作られた味噌汁を振舞ったりと
冷たい強風を避けながらの楽しいひと時であった。

さて残雪期の山の下りの醍醐味は駆けるように雪面を飛ぶ
グリセードとは異なる独特のなんとダイナミックな下降方法であろうか、
こんな事は雪国の人しかやらないだろうな。
登り3時間半、下りは1時間半でやっつけてしまった残雪登山。
いずれもつわもの揃いの中に加えてもらった小生は
暖冬小雪のシーズンを終えるに相応しい残雪登山を楽しませてもらった。

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鬼が面山頂上手前の雪庇

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鬼が面山頂上から田子倉湖を望む

 

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