久しぶりに「陸奥ひとり旅」をした。
この時期に「岩手」へむかうにはやはり東北道を走るのが常道と思った。
R252が冬季閉鎖されているので、かなりの遠回りだが
関越道を新潟まで走り磐越道を郡山経由で盛岡までゆかねばならない。
今年は下越地方の山間部に雪が多かったせいか福島との県境あたりは
道路以外はけっこうな積雪でまだ真っ白だった。
トンネルを抜けて西会津に入ると遠くに磐梯山と昨年の秋に登った飯豊連峰が
薄っすらと姿を見せてくれるのが懐かしい。
郡山から仙台までは気にならないが仙台から岩手はなぜか遠く感じる。
あの単調なカーブの多い道路や冬枯れした風景が影響しているのだろうか?
祭日のわりに道路は空いていたが6時間の連続運転は疲れた。
八幡平の温泉でゆったりとした翌日は今回の主目的である
カービングSKIによる初滑りと姉と一緒に滑ることであった。
どうも小生はあの「カービングSKI」の購入を躊躇したのだが
今シーズンのように暖冬小雪だと雪始末もないので一念発起して買ってしまった。
我が姉との対決もあったし(昨年からカービングでの挑戦を受けていた)
同じ土俵で勝負するには「カービング」が必須であったからである。
最初はあの短さと足元からトップにかけての瓢箪型が奇異に感じたし、
以前のSKIでの回転テクニックを体が覚えているのであつかいつらい事、夥しい。
何度も先端が重なりそうになるのを気にしながら初心者コースを滑ったが
別のスキー場に移ってからようやく慣れてきた。
姉の滑りは還暦を越えたえたことやヒザに矯正器具を付けていることを
考慮したとしても予想以上の上手さに脱帽した。
以前に共に滑ったのが20年以上前の北海道だったので、久しぶりの
姉弟対決なわけで、まあヒザの半月版損傷の怪我のぶんを差し引いて
引き分けということになった。
翌日は岩手山の麓にある数多いスキー場のなかでも歴史の古い「網張」に向かった。
なんと春スキーシーズンとあって1日券がシニア料金で1000円である。
リフトは3基しか動いていなかったが、なかなか魅力的な斜面が待っていた。
前日に降った新雪が20cm、それもサラサラの粉雪だから驚く、
とてもお彼岸とは思えない素晴らしいコンディションなのだ。
カービングは新雪に有利だというのでさっそく飛び込んでみたら
まあ、そこそこに安定していて快適な浮き上がりをみせた。
カービングでの急斜面ウェーデルンも会得した。
2時間ほどの滑降で引き上げて「網張温泉」の熱い湯に浸ってから
当夜の宿泊を予定していた「鳴子温泉」に電話予約する。
最近は「湯治宿」を利用するのが習慣になっているので温泉の選択も
「湯治場」を謳っているところにしている。
金曜日の夜だというのに1人宿泊での予約はOKで、ラッキーだった。
本当は「鬼頭スキー場」でも滑りたかったが、鳴子からの道路が最近、土砂崩れで
通行止めなので「湯治場温泉」を味わうことだけになる。
宿は2種類の湯が引いてある湯治部がある旅館で
鉄分が含まれたやや赤っぽい男女別の湯と白濁した混浴の湯があった。
部屋にガスコンロ、冷蔵庫まで備えた長期滞在むけのなかなかものである。
自らが布団をひき、何のサービスもない宿だが、これが快い。
かなり熱い湯に浸かったあとで浴衣に着替え、
街道沿いのショッピングセンターで購入したお惣菜を数品並べてから
コタツに足を突っ込んでビールを飲みながら天気予報やニュースを観る。
量は進まないものの、久しぶりにやる一人酒もまたいい。
翌朝は何時もの時間に眼が醒めたので朝風呂を浴びてから
食事もせずに宿を出た。
宮城から峠を越えた山形側では最上川沿いにひたすらに日本海を目指し、
鶴岡市街を経てからは今度は新潟に向かって南下した。
庄内平野には雪は全くみられず遠く月山や出羽三山が白くなっているだけで、
むしろ新潟との県境付近の積雪が目立った。
帰路はほとんど高速道を走らずに走行したが、
空いている一般道のほうが疲れないような気がする。
やはり温泉は東北に限る、それが再確認できた「陸奥一人旅」であった。